105日木曜日   草津〜軽井沢〜帰宅と赤坂


目が覚めたのは午前
7時半頃。変な寝方をしたせいか鏡をみると顔がパンパンに張っていて目が釣りあがっている。なのですぐさま温泉に再度浸かり血行を戻して宿を出る準備をした。窓の外は霧雨状態。車に乗り込んで朝食を摂るため五郎次をめざした。着いたのは午前9時頃。ここのモーニングサービスは8:0010:00の間だけで500円。自家製のパンが美味しくてコーヒーはセルフサービスだけどお変わり自由。ハムエッグやサラダなども付いてきて本当に上手かった。次回草津に来るときは宿泊料金が高いけどここに泊まってもいいかなと思ったのだ。食べ終わってコーヒー片手に一服しどういう経路で帰ろうかと思っていたら、軽井沢経由が便利であるとわかった。それからこの日の夜は由井さんが東京へ仕事で出向くついでにコタンの出演者である寺門一憲さんの店に行こうと約束していたのだ。なのでついでだからゆうげん荘に寄って由井さんも乗せて東京へ帰ってしまえば手っ取り早いと思いすぐさま電話をかけた。結局、大滝乃湯で1時間くらい寛ぐ時間を鑑みて午前1130分くらいにゆうげん荘に到着する約束をした。

早い時間の大滝乃湯は結構空いている。ここはサウナもあるし、露天風呂もある。それから源泉の湯もあり広い休憩所と食事処も一通りそろっている。9chのテレビコマーシャルによると日帰りをここだけで過ごす人も多いとのこと。行ってみればわかるが確かに半日ここにいても飽きないだろう。これまでは雪降る下での露天風呂に入ることが多かったが今回は霧雨のなかでの露天風呂に入った。それから久しぶりのサウナで老廃物を絞れるだけ絞り出した後身体を清めて再度湯船につかり風呂を出た。その後ソフトクリーム250円を頬張りながら土産物を物色したのだけれど、別に今回の旅自体はそんな目的ではないし特にいいものがなかったので何も買わず建物を出た。それから国道146線を通って目指すのは軽井沢であるが、雨模様であることもあり前を走る車が遅く1時間で着くところ15分オーバーしてしまった。道すがら国道沿いの森はすでに色づき始めていた。東京に戻った後の土曜日にTBSの王様のブランチで知ったことだけど白根山ではロープウェイ下の山々が既に紅葉していた。草津から白根山へは車で10分なので足を伸ばせばよかったと思ったけれど、次回立ち寄る場所として今回は諦めた。

雨の中東京へと車を走らせ由井さんとフォークライブのことについてどうするか話しながら運転していると、あっと言う間に埼玉県に入り途中のパーキングで昼食を摂った。由井さんが今回訪問する場所は石神井公園。関越自動車道の練馬インターからは降りてすぐのところだ。殆ど迷うことなく由井さんを降ろして門前仲町を目指した。

レンタカーを返した時間は午後3時半頃。

そのまま部屋に戻り荷物整理をしていたら由井さんから仕事が終わったとの電話があったので、丸の内線銀座駅のホームで待ち合わせることにした。今回由井さんはテレビでレバ刺をやっている銀座の店に行きたかったらしいが、ちょっと値段が。ということでとりあえず赤坂の寺門さんの店『明日に架ける橋』を目指した。赤坂見附駅でおりて探したのだけれど結構わかりにくい場所で20分以上かかってしまった。辿り着いたのが早すぎて店はまだ空いていなかったので、近場で居酒屋を物色した。結局これは正解。安値で魚料理を食べられる店があったのだ。しかもレバ刺もあるので由井さんは大満足。そうこうしていると由井さんの携帯に寺門さんから電話があり今店にいますとのこと。すぐに居酒屋を出て『明日に架ける橋』を目指した。中に入ってみると、綺麗な内装と綺麗どころも居て知り合いではなかったら入らないであろう店だった。でもTBSが近いこともあるのか時間が経つ毎にお客さんは増えて、寺門さんの1曲をきっかけに店の中はライブ会場と化していった。客層は僕と同じくらいかそれ以上が多く寺門さんのギターで素人の人も歌う。今回はオフコースの唄を唄う人が多かったので、僕も2曲程唄ったらアンコールが来て3曲唄う事になった。勿論、ギターは自分で演奏して。由井さんも陽水の心模様とか歌ったがオリジナル曲については歌詞がないと唄えないので少々悔しがっていた。

それにしても寺門さんのギターは凄かった。S&G20年前までのフォークなどはわかるが最近のコブクロとか一青窈まで全てバッキングしてしまう。商売とは言えこの人の音楽に対する情熱は僕らなんか比べ物にならない。見習わなきゃね。

結局、たらふく飲んで唄ってかなり楽しんだのだけれど、寺門さんはかなり破格値にして下さった。由井さんが行きたくなったらまた着いて行こうと思ったのだった。

店を出た時はちょうど終電が終わった後だったのでタクシーで帰る事になったのだけれど、由井さんはかなり疲れていたのだろう。いや、あんなに飲んでしまうとね。僕の部屋に辿り着くと由井さんはすぐにソファーの上で眠ってしまった。

 

こうして今回のひとり旅が終了したのだけれど、行ってみて本当に良かったと思う。

特に煮詰まっている時期はこうして環境を変えるだけで心が洗われることもあるのだ。

今回はひとり旅だったけど、由井さんは「東京でのライブ時の打ち上げメンバーで旅行してみたい」と言っていた。そんなこともいずれできたらいいなと思いながら僕も深い眠りに就いたのだった。

 

おしまい