僕が音楽について研究したこと

6年前大学時代のゼミのOBから卒業論文が送られてきた。
勿論僕が書いたもの。
その時は僕が大学の時に所属していたゼミの社会心理学研究館が既になくなった後で、そのOBが大切に保管していてくれたのです。しかしこのような論文は本人が持っていた方がいいとの事で当時僕が暮していた四谷のマンションに届いたのでした。
十数年ぶりに自分の文章を見ていると「何時かはドキュメントとして書き写そう」と思っていたのですけど、暇な時ならともかく仕事を持つ身ではあまりにも膨大な文章であり、中々きっかけがつかめなかったので、ずっとお蔵入りにしてました。
今回その作業をやってみようと思った動機は「自分の唄を市販しても通用するくらいのアルバムCDにしてみよう」と思ったからです。
いざCD作成をしようと思った時、僕は何時頃からどんな考え方で自分の音楽をやるようになったのか、もう一度振り返ってみたくなったこともありして...。
大学4回生の1年を通じて研究したものでしたが、論文を再読しているうちに当時の時代背景や自分の考えていたことが浮かんできて、夢中になってWordに打ち込んだのですよ。

僕が卒論を書いた時はまだ卒論用横書きの原稿用紙に手書きする時代でした。
現在の様にパソコンがあって当たり前の時代ではなく、僕が所属していたゼミの研究室に1台だけパソコン(PC9801VX)があったことを憶えています。
結局そのパソコンを使ったのは調査用の質問紙を作成するためにだけで、初めてのキーボードでの文章作成ということもあってA4用紙1枚程度打つのに1日かかった苦労が鮮明によみがえってきました。
もちろんインターネットなんて言葉自体も存在せずコンピュータといえば学内の情報処理センターにあった大型汎用機のことで、その機械も統計解析の時のみ手探りで使ったくらいです。

と言う事でここで公開する文章は僕の人生の中で後にも先にも一番文字数の多い手書きの文章のコピーになると思います。
卒論のテーマはゼミに入る時には決めていて

「いったいみんなどんな動機で音楽を選択して聴いているのだろう」

って言う事を出来るだけ科学的な手法を用いて調べたかったということでした。
あの頃は自分が東京で音楽活動をやるなんて考えもしていなくて、多分自分が音楽について時間を割ける最後の時期だと思いながら研究していました。
なので、我ながら結構真面目にやったと思います。
僕が所属していたゼミでは完成した卒業論文を社会学部と文学部の大教室で発表しないといけないという伝統がありました。
それも結構な人数の中で、最後尾の席には毎日新聞の記者が取材に来ていて毎年恒例でその中で一番面白い発表は掲載されるというくらいのものだったのです。もちろん僕の稚拙な論文は取り上げられなかったのですけどね。

まー兎に角未熟ながらもそんなことを何とか乗り越えて卒業した訳でここで公開しようと思った次第ですよ。
文章自体は当時のままできるだけ忠実に再現しました。
統計用語なんかも出てきますが、そんなところはとっくに忘れてしまって今の僕には説明できません。

もしそんな文章を見る勇気のある人はココをクリックして下さい。
あくまでも研究論文?なので面白いとは言えませんが。